南青山三丁目
東京でもおしゃれな街、青山。青山通り、表参道にはお洒落なビルが並び、世界の高級トップブランドのショップがお店を構えています。大きな通りから中に入った細い道にも個性的で素敵なお店がたくさんありますね。そんな街の中、大きなビルに挟まれてひっそりと隠れるように小さな古いビルがあります。
4階建てのビルにはエレベーターもなく、細くて急な階段を上るとそこには私の行きつけの歯医者さんがあります。古くからの歯医者さんなので、玄関で靴を脱いでスリッパに履き替えて待合室に上がります。誰が履いたか分からないスリッパを履くのには抵抗があるのですが、昔からそうなので仕方がありません。自分用のスリッパを家から持って行くほどの潔癖症ではないのですが、素足にスリッパなんて私には考えられないので、夏でも靴下(ストッキングでも嫌!)は絶対に欠かせません。
上がり框にはきちんと脱ぎ揃えられた靴、横向きのままのmiumiu のカラフルな靴、、、。待合室のソファに座って自分の番が来るまで、その靴たちを眺めながら、この靴は隣の女性のかしら?じゃ、この黒の革靴は精算をしているオジ様のかしら?!靴とその持ち主を結び合わせていました。色んな靴の中で私の靴はいつもの丸っこいスニーカー・・・。miumiu の靴の横じゃちょっと可愛そう。おしゃれは足元からと言われます。確かに!以前は特別上等の靴じゃなくても、靴に合わせて靴墨も何色も揃えてピカピカに磨いたものです。とにかく靴を大切にしたし、何よりきれいに磨かれた靴で歩くのが気持ちが良かった、、、。
でも、いつしか外反母趾なのか、足の親指と小指の付け根の骨が横に出っ張ってきて、きちっとした靴を履くのが辛くなり、普段履きの靴は足に優しいスニーカーかそら豆みたいな形の靴になりました。もちろん歌の仕事の時には高いヒールを履きますが、足の出っぱた部分が当たらないサンダル型がほとんどです。
受け付けの人が私の名前を呼びました。私の番です。診察台に座ると表参道と青山通りの交差点が見渡せます。すると急に何十年も前に青山通りにあった深夜営業をしていたスーパーマーケット「Yours」のことを思い出しました。当たり前ですがその当時はコンビニなんか一つもありません。そこは東京でもとっても新しくて珍しかったのでしょうか、場所柄と重なって、芸能人や深夜族が集まってくる店のようでした。
私は子供の頃から夜中が好きだったので、真夜中にお店が営業していて、寝ないで街をウロウロと買い物をしている人がいると思うとウキウキしたものです。田舎から東京に遊びに来た子供にはそれだけでアミューズメントパークでした。同じ頃、テレビから聞こえてくるクノールスープのコマーシャルのナレーション、俳優・細川俊之さんの低くて甘い声で語られる「・・・・南青山三丁目・・・」にもワクワクしたものです。前後の言葉は全然覚えていません。とにかく「南青山三丁目」だけが耳に残り、南青山3丁目に憧れたのです。子供の頃の憧れてってそんなものかもしれませんが、私は何がやりたいとか、こうなりたいとかではなく、単純に南青山に住みたい、其処に住んでいるいる人はきっとしゃれているのだと思っていたのです。
私の歯の治療は終わりました・・・。表参道の並木も少し色づき、秋が深まった青山。たまには南青山三丁目辺りを散策して帰りましょう。
4階建てのビルにはエレベーターもなく、細くて急な階段を上るとそこには私の行きつけの歯医者さんがあります。古くからの歯医者さんなので、玄関で靴を脱いでスリッパに履き替えて待合室に上がります。誰が履いたか分からないスリッパを履くのには抵抗があるのですが、昔からそうなので仕方がありません。自分用のスリッパを家から持って行くほどの潔癖症ではないのですが、素足にスリッパなんて私には考えられないので、夏でも靴下(ストッキングでも嫌!)は絶対に欠かせません。
上がり框にはきちんと脱ぎ揃えられた靴、横向きのままのmiumiu のカラフルな靴、、、。待合室のソファに座って自分の番が来るまで、その靴たちを眺めながら、この靴は隣の女性のかしら?じゃ、この黒の革靴は精算をしているオジ様のかしら?!靴とその持ち主を結び合わせていました。色んな靴の中で私の靴はいつもの丸っこいスニーカー・・・。miumiu の靴の横じゃちょっと可愛そう。おしゃれは足元からと言われます。確かに!以前は特別上等の靴じゃなくても、靴に合わせて靴墨も何色も揃えてピカピカに磨いたものです。とにかく靴を大切にしたし、何よりきれいに磨かれた靴で歩くのが気持ちが良かった、、、。
でも、いつしか外反母趾なのか、足の親指と小指の付け根の骨が横に出っ張ってきて、きちっとした靴を履くのが辛くなり、普段履きの靴は足に優しいスニーカーかそら豆みたいな形の靴になりました。もちろん歌の仕事の時には高いヒールを履きますが、足の出っぱた部分が当たらないサンダル型がほとんどです。
受け付けの人が私の名前を呼びました。私の番です。診察台に座ると表参道と青山通りの交差点が見渡せます。すると急に何十年も前に青山通りにあった深夜営業をしていたスーパーマーケット「Yours」のことを思い出しました。当たり前ですがその当時はコンビニなんか一つもありません。そこは東京でもとっても新しくて珍しかったのでしょうか、場所柄と重なって、芸能人や深夜族が集まってくる店のようでした。
私は子供の頃から夜中が好きだったので、真夜中にお店が営業していて、寝ないで街をウロウロと買い物をしている人がいると思うとウキウキしたものです。田舎から東京に遊びに来た子供にはそれだけでアミューズメントパークでした。同じ頃、テレビから聞こえてくるクノールスープのコマーシャルのナレーション、俳優・細川俊之さんの低くて甘い声で語られる「・・・・南青山三丁目・・・」にもワクワクしたものです。前後の言葉は全然覚えていません。とにかく「南青山三丁目」だけが耳に残り、南青山3丁目に憧れたのです。子供の頃の憧れてってそんなものかもしれませんが、私は何がやりたいとか、こうなりたいとかではなく、単純に南青山に住みたい、其処に住んでいるいる人はきっとしゃれているのだと思っていたのです。
私の歯の治療は終わりました・・・。表参道の並木も少し色づき、秋が深まった青山。たまには南青山三丁目辺りを散策して帰りましょう。
<2015年10月17日>
atsuko_sugihara │Comments(2)│Monologue2015
この記事へのコメント
1. Posted by jiyuujin 2015年10月17日 14:26
青山三丁目には学生時代良く行きました。叔父さんが弁護士をしてたのでお金が無くなると借りにゆくのです。良く行ったなぁー。近くに紀伊国屋があり東京は凄いなと思ったものです。又、青い城というクラブがあり。一度こんなところで呑みたいなぁーと思ったものです。渋谷から都電で行ったのでとっても懐かしいです。S30年代ですから・・・・
暫しタイムスリップしました。
暫しタイムスリップしました。
2. Posted by 杉原あつ子 2015年10月17日 14:55
jiyuujinさん、
さすがにS30年代の東京はしりませんが・・・
その頃もあの辺りはしゃれた地域だったのでしょうか?
今は紀伊国屋は建て替えて、確かちょっと渋谷よりになりました。珍しい高級食材が売っていましたよね。今では何処でも手に入るようになったし、ネットで全国的に情報に差がなくなりましたが、昔はやはり特別感がありましたよね。
さすがにS30年代の東京はしりませんが・・・
その頃もあの辺りはしゃれた地域だったのでしょうか?今は紀伊国屋は建て替えて、確かちょっと渋谷よりになりました。珍しい高級食材が売っていましたよね。今では何処でも手に入るようになったし、ネットで全国的に情報に差がなくなりましたが、昔はやはり特別感がありましたよね。

